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スーパーコン500傑で1位はIBM社製1PFLOPSの「Roadrunner」,Cellを1万2240個搭載
コンピュータ システム・レベル設計 ソフトウエア マイクロプロセサ 企業・市場動向 半導体
2008/06/18 19:40
世界の高性能コンピュータ(HPC)システムのランキングである「TOP500」の2008年前半期のランキングが発表された。今回の1位は,米IBM Corp.製の「Roadrunner」。ランキングでの浮動小数点演算速度は実効で1.026P(ペタ)FLOPSと,世界で初めて1PFLOPSを超えた。
同システムは,米ニューメキシコ州にある米エネルギー省の研究所「Los Alamos National Laboratory(LANL)」に導入されたもの。LANLによれば2008年6月には,単精度計算ながら1.144PFLOPSの実効演算速度を記録したという。「PetaVision」というLANLとIBM社が共同開発した,人間の視覚情報に関する神経組織の働きを再現するためのソフトウエアを動作させて確認した。
Roadrunnerには,IBM社と東芝,ソニーが共同開発したマイクロプロセサ「Cell Broadband Engine」の最新版である「PowerXCell 8i」を計1万2240個同時に動作させた(関連記事)。動作周波数は3.2GHzである。さらに,米Advanced Micro Devices,Inc.(AMD社)の1.8GHz動作でデュアルコア型のマイクロプロセサ「Opteron」を6562個以上搭載する。
今回のランキングでは,1~3位がIBM社製のHPCシステム,4位が米University of Texasが導入した米Sun Microsystems,Inc.製の「Ranger」。5位が米Oak Ridge National Laboratoryが導入した米Cray Inc製の「Jaguar」など,5位までを米国のシステムが占めた。12位までが実効性能100TFLOPS以上となるなど,全体的な高速化が目立つ。
インドTataの子会社が8位にランクイン
米国以外ではドイツのForschungszentrum Juelich(FZJ)が導入したIBM社製「JUGENE」が6位,自動車などで知られるインドTata Groupの子会社Computational Research Laboratoriesが導入したHewlett-Packard Co.製「EKA」が8位に入った。
日本勢では,東京大学が2008年6月に発表したばかりの日立製作所製「T2K」が82.98TFLOPSで16位に入ったのが最高。T2Kは,東京大学,筑波大学,京都大学の3大学(頭文字TTKでT2K)が2006年にスタートさせた「オープンスパコン計画」に基づいて開発されたHPCシステム(関連記事)。AMD社の2.3GHz動作でクアッドコア型Opteronを1万2288個用いている。
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